病院再整備について
新病棟整備で重要なことは、基本理念を実現するために「経営的にも医療機能的にもより良い病院」「患者さんの療養環境重視の新病棟」を造ることであると考えます。そして「病院機能を最重視」し、将来にわたり、絶えることのない「成長と変化に追随できる医療環境づくり」を行うことが最も重要と考えます。
既存建物は築後30年が経過し、患者療養環境の悪化、設備の老朽化等の点から高度医療を続けることが困難な状況になっています。スクラップ&ビルドが難しい時代背景を踏まえると、この度の再整備では既存建物を有効活用しながら機能的な高度先端医療を提供できる環境づくりが必要です。
福井大学医学部附属病院は、今後更なる急性期医療の充実を目指しています。病院が目指す病院像・基本理念を実現するために、各診療部門が近接関係であることが重要です。つまり、新病棟に計画する救急部、手術部、集中治療部と既存施設の放射線部、MRI、CT、検査部および高エネルギー治療棟が近接していることが機能的な高度先端医療を継続的に提供するためには重要です。
また、現在の問題点の一つに病棟と中央診療棟の動線の長さがあります。入院患者、医療スタッフの立場から少しでもこの動線を短くすることも再整備に求められています。